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山桜サイドチェア


 前回3本脚のハイスツールをご紹介しました。

脚を3本にしたのは後ろ姿をすっきりとさせるためですが、お客様のなかにはぐらつくのではと不安に感じる方もいらっしゃると思います。

 椅子の脚は何本か訪ねると、たいてい4本と答えると思います。実際は座ったときに安定すれば何本でもよく、3本でも8本でも良いと考えます。カメラの三脚と同じ原理で、椅子が安定するためには脚が均等に地面に接する必要があり、4本脚よりも3本脚のほうが構造的に安定しやすくなっています。

 現代日本の住宅はほとんど床がフラットな状態に保たれています。しかし、椅子文化の発祥地西洋では、床が石材で作られていたりして必ずしもフラットではなかったのです。このような場合、4本脚の椅子は安定しにくくがたついていたようです。3本脚の場合、床面が多少でこぼこでも安定して腰を下ろす事ができます。

 ラスティックチェアと呼ばれる自然木を使用した原始的な椅子では、細い材料で接合部分を柔構造にして、椅子自体を座った時の重みでしならせ安定させるものもあります。

 写真の椅子は桜材で製作した変形の3本脚です。後脚を板状にすることで後ろ姿を美しく見せ、通しほぞをアクセントにしています。

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