山桜ダイニングテーブル1
梅雨の時期も終わったので、先日から山桜でのテーブル制作にとりかかりました。
テーブルやキャビネットなどの箱ものは湿度の影響を受けやすく、梅雨の時期の制作は避けたいものです。
桜にはたくさんの種類があり、花を楽しむソメイヨシノが有名ですが家具には山桜や朱桜(しうりざくら)を主に用います。ややこしいのですが、ミズメ桜やカバ桜とよばれるものは桜ではなく樺材です。
今回は天板用に色を合わせるため、同じ丸太から製材した4m近い材を2枚使用しました。山桜は白太部分と赤味の部分の境目がはっきりとしているので、できるだけ白太が入らないように木取りします。家具製作で最も時間がかかるのが、この木取りの作業です。一枚の板のどの部分を使用し、どのように木目を活かすか考えながら、チョークで線を引いていきます。荒材のときには節や割れ、虫穴などを発見しにくいので時には鉋で少し削って確認しながら線を引いていきます。
使用したのは幅400mm以上ある材料ですが、白太をさけると250mm程度になります。
十分乾燥した材料でも、鋸を入れ空気にふれると多少変形します。このため少し大きめに木取っておいて徐々に必要寸法に仕上げて行きます。
家具作りは急いで制作してもいいものはできません。人間は木のペースに合わせ、時にはじっくりと待つ事も必要なのです。