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椅子の製作工程1


 ウインザータイプの椅子を何度かご紹介してきましたが、今回はその製作行程を簡単にご紹介したいと思います。

ウインザータイプの椅子は、座面、脚、背もたれ、笠木、貫の5つの部品で構成されています。それぞれの部材に必要な木材の量を計算し、木目等を見ながら木取りします。

 座面は一枚板で製作する事もありますが、何枚かの板をきれいに木目がつながるように考えてはぎ合わせます。はぎ合わせる方法は、いも矧ぎ、合決接、雇核接、本核接、ダボ接等、無数にあります。

 今回は、ビスケットジョインターというものを使ってはぎ合わせます。雇核接のバリエーションのひとつで木を圧縮加工したビスケット状のものに核の役割をさせます。座面は深く彫り込むので、いも矧ぎのほうが都合がよいのですが強度を増す為にこちらを採用しています。

もちろん、はぎ合わせる為には板の直角が正確にでていないと隙間ができたり板がずれたりします。このずれを目違いと呼びます。目違いは後から鉋でとれますが、ひとつひとつの行程で正確な加工をしていくことが大切だと考えています。

板同士を接着剤で接合し、クランプまたははたがねと呼ばれる圧縮装置で固定して接着剤が乾燥するのを待ちます。

つづく

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